もう知っている方も多いかと思いますが、5月31日ノコギリザメが
子どもを産みました。ノコギリザメの飼育は比較的難しいため、更
に子どもが無事に産まれてくることは大変珍しいことです。我々
飼育員も見つけた時にはかなり興奮しました。親は、4月17日に
川奈の定置網から搬入したノコギリザメです。水族館に搬入された
時には、すでにお腹に子どもがいた事になるのですが、スリムだっ
たため全く気付きませんでした。今のところ出産されたのは1個体
だけですが、間隔をあけて12個体も子どもを産んだ例もあるため期
待大です。ノコギリザメのノコギリですが、どのようなイメージが
ありますか?
私たちが使うノコギリのようにギザギザした刃はなく、刃の代わりに
鋭いトゲが何本も付いていています。しかし、一つ疑問が湧いてきます。
そんな危険なノコギリがあっては、母親の体を傷つけてしまうのでは
ないでしょうか? 答えは、子どもを見てみると一目瞭然です。
産まれたばかりの子どもは、ノコギリのトゲが全て綺麗に折りたたま
れているのです。母親の体を傷つけないような工夫があったのです。
現在はと言うと、だいぶトゲが開いてきています。なかなか見ることが
出来る姿ではないので、是非皆さん今の内に… (都築)