館内の特別展示室にて、現在行われているのは「特別展示企画ウミガメ展」です。
ウミガメとは何ぞやから始まり、能力や生態、人との関わり、下田海中水族館の調査や
研究の紹介など、飼育スタッフの有志が集まり出来上がった展示です。
特別展時は今回が３回目。１回目は「磯で遊ぼう」。２回目は「骨から見る海獣展」。
今回の展示では、それまでの展示より明らかにお客様の反応が違うと感じています。
やっぱりウミガメは人の関心をひく動物なんですねって、改めて思います。
世界中にカメは棲息するため、カメを知らない民族はいないんじゃないかって言われるほど。
それだけ身近な動物ではあるのかな？
でも、まだまだウミガメは知られていない事がたくさんあるのです。
夏休みには内容を一部リニューアルして展示を続ける予定です。（HA34浅川）
早朝の携帯電話の着信音。私の場合、その多くは定置網の漁師さんから。
今回は「見たことのない３０センチくらいの魚をダンべに入れてあるけど、浮い
ちゃってて死にそうだけど取りに来る？」と。
日々様々な魚を見てきている漁師さんが「見た事ない」と言うんだから、行か
ないわけにはいきません！「死にそうだ」っていうんだからあわてる事はないな。
と、他の人に「取りに行って来て」と頼みました。引き取りに行ったスタッフに
「どうだった？」と聞くと「何とか生きてますよ」と。 水槽をのぞくと・・・。
コレ木彫りみたいじゃないですか？確かに見た事ない魚です。
魚類担当者が調べてみると、どうやら「ツマリドクウロコイボダイ」のようです。
なんだかいろんな名前と言うか言葉をくっつけた名前です。生息地は真鶴
半島以北と記されています。状態が悪いので展示される事はないかと思い
ますが、裏では結構こういった面白い魚が入ってくるものなんです。
にしても、どうです？この「ツマリドクウロコイボダイ」の顔。作り物のようで
なかなか可愛いですよね。（HA34浅川）
桜も満開になり本格的な春の訪れを感じさせる今日この頃
水槽内では恋のシーズンが到来しました！
一生懸命アピールしているのはアミメハギのオスです。
力が入ってますねぇ～(^o^)♪
アミメハギのオスは繁殖期になるとダンスを踊り、
メスに自分をアピールします。
尾ビレをめいっぱいに広げ、激しく上下に振りますが、
メスは素っ気ない態度…(^_^;)がんばれ！とついつい応援
したくなります(^o^)
繁殖期は春から秋までです。水槽内のオスがダンスを
踊っていたら、みなさんも是非応援してあげて下さい。（藤井）
みなさんこの写真を見て「なんてかわいそうなんだ！」
とお思いでしょうが、実はコレ抜け殻なんです。
ヒメセミエビという５㎝くらいのエビが脱皮をしました。
乾燥をすると変形してしまうこともあるので、動かないように
はりつけて乾かします。上手に乾いたら、立派な標本の
できあがり！
本格的な標本が簡単に出来ますのでみなさんも是非
チャレンジしてみてはいかがでしょうか？(藤井）
タルに入ったイワシは一刻も早くペリー号大水槽へ放す必要があります。
なんといっても魚に弱いと書いて鰯ですから。もたもたしている暇はありません。
ペリー号までの桟橋を一輪車に乗せて走ります。
そして階段を駆け上がり、ようやく水槽です。 正直、キツイ・・・。
体力勝負の仕事と言われる部分でもありますね。
とか書きましたが、実は今回1度も私は走っていません（笑）。
でも、おかげでイワシは元気です。（HA34浅川）
イワシ・・・。様々な捕食魚に狙われる運命の魚。
なので、ペリー号大水槽内のイワシも時と共に減ってしまいます。
と、いう訳で今回大補充！おおよそ5,000匹！！
自社トラックにコンテナ水槽を積み込み、2回に分けての輸送です。
水族館に着けば、コンテナ水槽の水を減らし、イワシを海水ごとすくい、
タルヘ移しペリー号まで走ります！実はキツイのはこの後です（笑）。
（HA34浅川）
先日、朝食中の私の携帯が鳴ります。相手は定置網の漁師さん。
「ノコギリザメが獲れたから箱に入れてあるよ。取り来て。」
おお！行きます行きます！
直ぐに水族館へ。トラックへタンクを積み込み、海水を入れ港へ向かいます。
片道約１時間半ってところでしょうか。到着すると「ココ、ココ！」と漁師さん。
お～、綺麗な個体です！傷つかない様にタンクへ入れ、ちょっとだけ雑談。
帰り道は河津桜見物の車でちょっと混んでましたが、ノコギリザメも状態良く
運び込めました。到着さえしてしまえば、後は魚類担当にお任せ。
「このままキンメの水槽へ運びますか！」と、手づかみで走り出します（笑）。
と、もう１人の担当が「寄生虫が付いてる」・・・。
その場で駆除が始まりましたが、寄生虫も大したことなく無事水槽に。
綺麗な状態ですから、是非水槽内のノコギリザメを見て下さいね。
ちなみにお腹が大きい気がするなあ・・・。（HA34浅川）
写真は「海の生物館シーパレス」にあるポスト水槽の
「ヒレナガネジリンボウ」と「テッポウエビの仲間」です。
綺麗なうえ可愛いでしょ。
ご覧のようにテッポウエビがせっせと砂利を運び巣穴を
作り、ヒレナガネジリンボウが見張り番となって入り口を
守っています。
巣が出来上がればこの２匹は仲良く巣穴の中で並んで
お休み。なんとも可愛い姿を見せます。
そんな様子が「ついつい」ガラス面をコンコンとノックしちゃう・・・
お客様が多いのです（汗）。
先日はとうとう皆さんがご覧になりにくい場所で巣穴掘りを
始めてしまうほど。
今日はまたご覧になりやすい場所で巣穴が完成されて
いましたが、皆さん、「ついつい・・・コンコン」はだめですよ。
どこの水族館も共通ですが、水槽のガラス面は叩いては
いけません。観覧の際は気をつけて下さいね。（HA34浅川）
先日、「テレビでどっかの水族館が電気料金の値上げは死活問題だって
言ってましたが、やっぱそうかね？」と声をかけられました。
水族館は水を温めるためのヒーターや、逆に冷やすためのクーラー、そして
海水を汲み上げたり濾過器へ水を送る為のポンプが沢山あって、24時間
絶え間なく動いています。その電気使用量は当然多くて、月額の電気料
金を初めて知った時は本当に驚きました。ですから死活問題といっていい
ほど厳しいものです。おそらく規模が大きくなるほど厳しいのではないでしょうか。
電気料金の基本料金が、どのように決定されるかというと、1年間の使用量を
30分ごとに分割した中で、最大使用量（最大需要電力）を基準にして決定
されています。そして、契約電力が決定すると、1年間は適用されるので、
使用量がいくら減っても減額されません。
ですから、最大使用量（最大需要電力）を下げることは大変重要な事となります。
当然そのための努力は行われていて、節電はもちろん、電力消費の高い時間帯
や季節には発電機を導入したりと・・・。
で、各水槽の照明も急ピッチでＬＥＤへの変更を検討し、進めています。
しかし、ＬＥＤに変更したばっかりに生物の見栄えが悪くなっては本末転倒となって
しまうので、業者からテスト品をとり寄せてはテストが繰り返されています。ＬＥＤは
高価ですが、やらなければならない状況ですね。
過去これほど電気使用量を気にした事はなかったので、見方を変えれば良い機会
なのかもしれません。それとココだけの話、ＬＥＤに変えた方が数段見栄えの良くなる
水槽も発見。今後の魚類水槽も注目ですよ。（HA34浅川）
