5月28日に伊豆の東海岸にある北川の定置網にエドアブラザメが漁獲されました。
エドアブラザメは水深約1000mまでの深い海に生息する、深海性のサメです。
水族館でなかなか見る事ができない珍しいサメで、以前、下田海中水族館で
搬入されたのは15年以上前の事です。
このサメは、私達が普段目にするサメと違う特徴が2つあります。
1、エラの穴が7対
一般的なサメの仲間は体の左右に5つずつ(5対)のエラ穴があるのに対して、
エドアブラザメには7対もあります。
2、背ビレが1つしかない
サメをイメージして思い浮かぶ大きな背ビレですが、一般的なサメには
あの大きな背ビレの他に第二背ビレがあり、背ビレは2つあるのが普通です。
しかし、エドアブラザメには1つしかありません。
エラ穴の数が多いこと、背ビレの数が少ないことはいずれも原始的なサメの特徴でも
あります。
珍しいサメを生きた状態で搬入する事ができ、私たち飼育員はとても興奮しました。
しかし、飼育の甲斐無く残念ながら6月日に死亡してしまいました。
今後、みなさんに紹介が出来るように努力していくと共に、今回得る事の出来た
貴重な資料で標本等の作成をし有効活用していきたいと思います。
標本が出来た際には、みなさんにも紹介できる機会を作りたいと思います。
(藤井)